(第2回)
前回首尾よくインストールを終えたので、今日はこれまでとどこが変わってるのかをじっくり調べてみよう。何しろ「13,800円で買える新しいMac」だかんな(もういいって)。
はじめに気付くのは起動画面の進行状況をあらわすバー(相変わらず何と呼ぶのか分からず)が立体になってるってことだ。前にiMacレポートの中で触れたが、iMac付属のOS8.1ではすでに実現されていたものだ。8.5からはちゃんとシステムの中に含まれることになったようだ。ちなみにiMac付属のOS8.1では(たぶん)SystemEnablerの中に含まれていたようだ。
インストール後に初めて起動した時に立ち上がる「Mac OS
設定アシスタント」は相変わらずだ。バージョンを確認したわけじゃないが聞かれることも、操作も全く一緒だから同じものなのだろう。これは特に改良すべき点というのも見当たらない。初心者でも充分に理解できるだろう。
デスクトップを見渡すとアイコンが変わってる。フルカラーで表示されてるし、影の部分は透き通っている!ファイル名のラベルも同様で、デスクトップパターンが透けて見えるのだ。これはけっこうキレイだ。ただ、オレのPerformaではフルカラー表示ができないので、アイコンのグラデーションがちょっとギザギザになってる。これはなんだかあからさまに悲しいね。
ここで一つ困ったのはこれまでアイコンをいじるのに使っていた「ResEdit
2.1.3」ではこのフルカラーアイコンが編集できないのだ。これまではアイコンのリソースとしてicl4、icl8、ICN#、ics#、ics4、ics8があってこれをResEditのペイントツールで直接編集できたのだが、8.5から使われるようになったこのフルカラーアイコンでは「icns」というリソースが使われていて、これをResEditで開いても16進法のコードが見えるだけで、ペイントツールで編集することはできない。もちろん、何かのグラフィックをコピーして「情報を見る」でアイコンの部分にペーストするとカスタムアイコンを付けられるのには変わりないが、この半透明の影はどうにもできない。そのうちこれに対応した新しいバージョンのResEditが配付されることになるのだろうか?
アイコンといえば、エイリアスのアイコンに矢印のマークがつくようになった。なんだかちょっとカッコ悪いような気もするが、かつてPerformaを買って間もない頃、エイリアスと間違えてアプリケーションの本体を捨ててしまったという暗い過去を持つオレとしてはあまり大きいことは言えない。まぁ、初心者にしてみればなかなか親切な心遣いということになるのかも知れない。なお、エイリアスのファイル名がイタリック表示されるのはこれまで通りだ。
また、エイリアスといえばなかなか便利なこともしてくれるようになった。エイリアスを開いた時にオリジナルのファイルが削除されているとこれまでは「オリジナルが見つかりませんでした」というようなダイアログが出て、なにが「OK」なんだか知らないが無理矢理いわされていたのだが、今度からはこのようになって、エイリアスを削除したり(「エイリアスの削除」を選択すると自動的にエイリアスがゴミ箱に移動する)、ちゃんと対応させるファイルを選び直したり、といったことができるようになった。ちょくちょく細かいアップデートをするオンラインソフトなんかはよく新しいバージョンのものに入れ替えることがあるので、この機能があるとなかなか快適だ。
さて、次にシステムフォルダの中をのぞいてみよう。いくつか新しい項目が増えている。上から順に見てゆこう(といってもこれはオレが勝手に並べ替えた順番なのでこの通りにインストールされるわけじゃない)。あ、表示フォントが「へた字」になっているのは気にしないでくれ(笑)。
先ず、「System
Resources」というファイルがある。何が入っているんだろう?と思って中身をResEditでのぞいてみると
あまりたいしたもんは入ってないようだな。「よく使う項目」とネットワーク関係のリソースがちょっと入っている。25個位ダイアログのリソースがあるから何だろうと思って開こうとしたら爆弾が・・・ってことでこれ以上の追求は止めておこう(笑)。
次に目にとまるのが「インターネット検索サイト」というフォルダ。ここには噂の新機能「Sherlock」が使うファイルがおさめられている。これについてはまた今度取り上げよう。
その下にあるのは「よく使う項目」といって、ファイルメニューから「よく使う項目に追加」というのを選ぶと、ここに自動的にエイリアスが登録されるという仕組みだな。これはコンテクストメニューからも操作できるが、キーボードのショートカットはない。まぁ、今のところオレとしてはたいして便利に使っていない。
そしてその左にある「コンテクストメニュー項目」だが、今までは機能拡張フォルダに入っていたものだ。これがこうして見やすい場所に移されたのはなかなかよい。といってもこれもあまりまだ活用していない。
「スクリプト」フォルダには「フォルダアクションスクリプト」というのが入れられている。8.5の目玉機能の一つ、新しくなったAppleScriptの「フォルダアクション」という機能に対応したものだが、これを話すと長くなるのでまた今度。
その下の行の「アピアランス」フォルダには、「デスクトップピクチャ」「サウンドセット」「テーマファイル」という3つのフォルダが含まれる。
「デスクトップピクチャ」はこれまで「Apple
エクストラ」に入れられていたのだが、「デスクトップピクチャ」コントロールパネルが「アピアランス」コントロールパネルに統合されたのでここに一緒に入れられることになったようだ。
で、見なれないのは残りの2つだが、「サウンドセット」フォルダには、新しい「アピアランス」コントロールパネルでファインダ上のあらゆる動作(フォルダの開閉、メニューの選択、ゴミ箱を空にするなどなど)に効果音を付けられるようになったので、それに使うサウンドのファイルが置いてある。
「テーマファイル」フォルダには「カスタム・テーマ」というファイルが入っている。これはアピアランスの設定をまとめて保存しておくためのファイルだ。そしてもう1つ、「プラチナ」というファイルもこの中にある。これは今回見送られてしまった、テーマを変更する機能のためのものだったのだろう。これに本来ならば「HiTech」や「Gizmo」というファイルも含まれているはずだったワケだ。次のアップデート(8.6)で登場することになるのだろうか。なお、この「プラチナ」ファイルを細工して自分で「テーマ」ファイルを作ることはできるのか、目下調査中だ。今のところできたという話は聞かないが。
この「アピアランス」関係ではいろいろ他にもあるので別の機会に取り上げ直したい。
で、なんだかどんどん長くなってきてしまったので、今日はこの辺で。また次回!(つづく)
目次 インストール どこが変わった? アピアランス Finderまわり 32bitアイコンを作ろう!