Mac OS Xって・・・

(第6回)

〜使い心地〜

Jan.10

 うかうかしてるうちにMacWorld Expo SFで正式版のリリース日(3/24)が発表され、いくつか仕様が変更されていることも明らかになってもはやこのレポートも無駄になりかかっているが、そんなことには構わずどどどと進む。
 さて。Public βを2か月以上、かなりみっちりと使い込んでの印象。これはあくまでβ版であるので正規版では当然改善されるであろう項目についてはあえて書かない。
 動作は安定している。個々のアプリケーションはほとんど開発途上版であるのでよく落ちたりするが、他のアプリにはほとんど影響しない。全く操作不能に陥って強制再起動したのはわずかに1〜2回、そしてその時にもUSBキーボードからのcommand-control-powerはしっかりと機能した。つまり、システムの大本はちゃんと動いてるってことだ。現在のMacOS 9だと強制再起動が必要な状況になるとまずキーボードの操作自体できなくなる。
 iMacのモニタでは標準的な解像度が800×600pixであるが、これだとやはりちょっと手狭に感じる。まずDockが邪魔してウィンドウを大きく開けない。そればかりかリサイズボックスがDockに隠れると操作することすら出来ない。これではどうしようもないので「Dockを自動的に隠す」というオプションを使う。こうすると普段はDockが隠れている。で、カーソルを近付けるとひょいっと飛び出してくる。まぁこうすれば何とか実用には耐えられる。
 Finderのツールバーはなかなか便利ではある。はじめは邪魔くさいと思って隠していたが、ないとちょっと不安。つまり、逆に言えばツールバーがなけりゃほとんどどこに何があるのか分かりゃしない、という部分もある。この辺はUNIX的なディレクトリ構成にしてしまったことの弊害だ。
 そして、これはもっと重大なことであるが、付属するアプリケーションのうち、特にCocoa環境のものはもとあった場所から動かすとうまく機能しなくなるものがある。例えば、付属のアプリケーションは「Applications」フォルダにどっちゃりと入っているが、これをすっきりと整理しようとその中にフォルダを作り分類してみる。MailからAddressBookを呼び出す機能があるが、これらを/Applications/インターネット/という場所に納めるとそれだけでこの連携が出来なくなる。これはCocoaというAPI自体の持つ弱さで、エイリアスというMacOSでは当たり前のものを扱えないのである。つまり、ここから先は想像だが、MailからAddressBookを呼び出すのは「/Applications/AddressBook を開く」てな感じの命令が出ているのでAddressBookが別の場所に移ってしまっていると(この場合だと「/Applications/インターネット/AddressBook」という具合に)それだけでもうダメなんである。
 今までのMacOSとMacOS Xを比べてなくなっているものがいくつかある。まずはアップルメニュー。よく使うアプリケーションを登録しておくための仕組みとしてはDockはちょっと役不足。アップルメニューのように階層化できないし。
 そしてポップアップウィンドウ。これもフォルダナビゲーション機能と合わせてランチャー的に使う人が多いだろうが、こんな便利なもんをなくしてしまってどうする、って感じだ。せめてDockに階層メニューでも表示されば、と思う。
 デスクトップにはHDがマウントされないが、今のところ特に不便ではない。エイリアスを置くことができるのでそれで代用になる。また、どういうワケかCDを入れたりネットワークボリュームをマウントしたりするとこれはデスクトップに表示される。あいにくUSB接続のストレージはドライバがないので全く機能しないので確かめられないが、リムーバブルなボリュームは基本的にデスクトップに表示する、ということらしい。DiscCopyのディスクイメージを開いても同様にデスクトップに表示される。
 全体の印象としてはまずまず、といったところ。特にウィンドウの最小化(Dockに格納する)は使い慣れるととても便利な機能だ。(つづく)


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